修了生の体験談、それぞれの回復

ひとりで抱え込まない

Fさん(ギャンブル依存症 男性)

 いま振り返ってみると、RDデイケアセンターへ通所出来たことはとても有難いことだったと思います。「周りの人に相談することが自分の選択肢になったこと」、「一度立ち止まって自分自身のモノの見方・考え方について落ち着いて考えられたこと」、「同じ病気と向き合う仲間と出会えたこと」などが理由です。現在悩み事が一つも無いわけではありません。悩み事は合っても良いし、自分でどうしようもできないなら、周りへ相談すれば良いんだ、と一人で抱え込むことは無くなりました。復職時にも手厚いサポートがあり、とても助かりました。復職後、安定した勤務が出来ています。

 私がRDデイケアセンターに通所し始めたときは、「ギャンブルさえ辞めていれば良いんだ」くらいの認識しかありませんでした。そのため、嫌々通所を始めたのを覚えていますし、一度は通所拒否をして1週間自宅に閉じ籠ったこともありました。紆余曲折がありましたが、真剣に取り組んでみようと決めました。個人セッションでは、担当スタッフの方を信頼して全てを打ち明けました。これまで自分の心の中だけにあったものを、他の人とシェアすることが出来て楽になったような気がしました。また通所している他の利用者との触れ合いも素敵な経験でした(口論したことも含めて)。

 復職に向けては、まずは出社訓練から始めました。決まった時間に起きて、決まった電車に乗る。丁寧に復職へのステップを着実に実行しました。復職後は職場の方の配慮もあり、安定した勤務が出来ています。安定した勤務、安定した生活が送れていることで、借金完済も出来ました。また自己研鑽(資格取得)が認められ、自身の希望する部署へ異動することも叶いました。もちろん、業務で上手くいかないことはありますが、その都度多くの人に相談するようにしています。

 「ギャンブルさえ辞めていれば良いんだ」という自分の考え方を変えられた、変えるきっかけがRDデイケアセンターにありました。いまでも大前提としてギャンブルをしないことは自分のベースですが、もう一つ以上の何かをRDデイケアセンターで学ぶことが出来ました。

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